大仙公園 日本庭園大仙公園 日本庭園

〒590-0801 大阪府堺市堺区大仙中町(大仙公園内)
TEL:072-247-3670(9:00〜16:00)
休園日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌平日)、年末年始(12/28~1/3)
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Sakai, Osaka / /

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2026.08/01

第16回 大仙公園日本庭園 写真コンテスト 結果発表

審査員より全体講評:大阪芸術大学短期大学部客員教授 福原 成雄氏

2026年度の大仙公園日本庭園写真コンテストに、今年も多くの力作をご応募いただき、誠にありがとうございました。

今回のコンテストでは、

応募部門Aを「日本庭園の四季折々の風景」、

応募部門Bを「日本庭園の魅力を表現したもの(テーマ:ライトアップ)」

として作品を募集しました。

応募総数は54作品(応募部門A:39作品、応募部門B:15作品)となり、昨年度より応募数はやや減少したものの、日本庭園への深い愛情と独自の感性によって切り取られた魅力あふれる作品が数多く寄せられました。四季折々の自然美や庭園空間の静寂、光と影が織りなす情景など、それぞれの作品から作者ならではの視点と表現力が感じられました。

審査は、私、福原成雄をはじめ、奥見俊晴、野々垣政治、本位田有恒、幸田力の5名の審査員が担当しました。

厳正かつ慎重に審査を行った結果、以下の作品が各賞を受賞されました。

・金賞          :全応募作品の中から1作品

・銀賞          :全応募作品の中から1作品

・ゲスト審査員賞     :全応募作品の中から1作品

・園長賞         :各部門から1作品

・大仙公園日本庭園賞   :各部門から1作品

・堺市都市緑化センター賞 :各部門から1作品

合計で9作品が選ばれました。また、惜しくも受賞には至らなかったものの、今後の活躍が期待される優れた作品には奨励賞を贈呈しました。

このたび、受賞された皆様の作品を発表いたします。

総評

応募作品からは、新緑の瑞々しさや紅葉の鮮やかな彩り、美しい花々などを通して、日本庭園が四季折々に見せる豊かな表情が見事に表現されていました。

特に印象的であったのは、単に被写体を写すだけでなく、周囲の景観や光、空気感までも巧みに取り込み、日本庭園の奥行きや広がりを感じさせる作品です。作者それぞれの視点や感性が作品に反映され、庭園の魅力を新たな角度から表現しようとする意欲が感じられました。

また、鳥や昆虫などの生き物を題材とした作品も数多く見られました。自然の営みの一瞬を逃さず捉えた作品からは、作者がその瞬間に立ち会い、根気強くシャッターチャンスを待った姿勢が伝わり、生命の息吹や自然との調和を感じさせる印象深い作品となっていました。

写真は、同じ場所を撮影しても、季節や時間、天候、そして撮影者の感性によって全く異なる表情を見せます。本コンテストを通じて、日本庭園の魅力を新たな視点で発見し、多くの方々にその美しさを伝えていただけることを大変嬉しく思います。

来年度も、皆様それぞれの豊かな感性によって表現された、心に響く作品との出会いを審査員一同、心より楽しみにしております。

上位入賞作品 作品講評

☆金賞:作品名「気球をつかむ」中川 一さん
この作品は、これまでにない大胆かつ計算し尽くされた構図を、モノクロームの世界で見事に表現した意欲作です。画面左下から立ち上がるように配置された甘泉殿手水鉢の青銅龍は、その恐ろしい表情をあえて見せず、背骨や角の力強い造形によって龍の存在感と迫力を際立たせています。また、口元から滴り落ちる水は、まるで龍の息吹や唾液を思わせる生々しい表現となり、作品全体に緊張感を与えています。さらに、龍が大きく広げた爪の間に遠景の気球を巧みに重ね、まさに今にもつかみ取ろうとする瞬間を絶妙なタイミングで捉えています。背景の雲も龍が呼び寄せたかのように空を覆い、幻想的で神秘的な世界観を生み出しています。庭園の一角にある青銅龍という存在を、作者独自の視点と優れた構図によって新たな魅力として表現した完成度の高い作品であり、金賞にふさわしい作品と評価しました。
なお、近年はAIによる画像編集技術が急速に普及し、写真表現の在り方も大きく変化しています。本作品について加工の有無を論じるものではありませんが、本コンクールでは、撮影者自身の視点と撮影技術によって生み出された作品性を重視しています。その点においても、本作品はテーマ性、構図、表現力のいずれにも優れ、金賞に値する作品と判断しました。

☆銀賞「秋色と小さな視線」尾崎 靖さん
大仙公園日本庭園大池に架かる木橋「映波橋」を舞台に、秋のやわらかな陽光の中で撮影された作品です。
「映波橋」という橋名は、水面に映る波の揺らぎを意味しています。本作品では、池面から反射する光が橋脚や欄干にやさしく映り込み、揺らめく光の表情を巧みに捉えるとともに、橋の袂を彩る紅葉が木橋の床板に美しい陰影を落とし、秋ならではの情景を印象深く描き出しています。
木橋の温もりを感じさせる床板や欄干、中央に据えられた丸柱と、その柱頭を保護する緑青色の銅板が、奥行きのある力強いパースペクティブを生み出しています。その構図の中で、欄干にもたれながら池を静かに見つめる小さな男の子の姿が効果的な主題となり、庭園の広がりと空間の静けさを一層引き立てています。
木橋に映る樹影、鮮やかに色づいたモミジ、背景を包み込む常緑樹の深い緑、そして朝の陽光が織りなす光と影のコントラストは、秋の庭園の美しさを見事に表現しています。
この小さな子どもの瞳には、どのような風景が映っているのでしょうか。見る人それぞれに想像を委ねる余韻があり、大仙公園日本庭園で家族や友人と過ごしたかけがえのない思い出を呼び起こす、心温まる作品として高く評価しました。

☆ゲスト審査員賞:作品名「光降る庭」丸山 富夫さん
シルエットに光る穏やかな小川の流れと、木々の緑と黄色二色の葉っぱからこぼれる直線的な木漏れ日が、幻想的な雰囲気を醸し出している作品になっています。

☆園長賞(部門A):作品名「雨の菖蒲園」河村 雄さん
庭園の緑と建物が美しく調和し、日本庭園の穏やかな空気感が伝わる作品です。庭園を訪れたくなるような、自然の魅力あふれる一枚として選定しました。

☆園長賞(部門B):作品名「華やぐ庭園」寺垣 雅彦さん
水面に映り込む色鮮やかな光と、夜空に浮かぶ気球が幻想的な冬の庭園を演出しています。新たに生まれた冬の庭園の魅力を印象的に捉えた作品として選定しました。

☆大仙公園日本庭園賞(部門A):作品名「赤い東屋へ続く春景色」河瀨 雅彦さん
春に咲くユキヤナギの花が満開の時期にまぶしい白色と桃源郷を思わせるモモの花と流杯亭(赤い東屋)を背景に入れ、赤と白のコントラストがいい構図となりました。
桃源台のサクラやボタンだけでなく、ユキヤナギの花を取り上げたことも他の作品と違う視点でよかったと思います。

☆大仙公園日本庭園賞(部門B):作品名「それぞれに」 赤石 博さん
見た瞬間二階建ての建物かと見間違えるくらいきれいに池に映り込こんでおり、また多くの方が楽しまれている様子もよかったです。手前にモミジの紅葉を入れることで、季節感も出て、のぞき込むような構図と赤と黒の対比が素敵な写真となりました。休憩舎から撮影する方が多い中、意外性のある視点もよかったと思います。

☆堺市都市緑化センター賞(部門A):作品名「紅葉 空に浮かぶ白いバルーン」増田啓二さん
タイトル通りの日本庭園ならではの紅葉の景色の中に、今大仙公園にとって新しいランドマークと言える気球が浮かぶようにあり、雲ひとつない空と紅葉のバランスが絶妙だと感じました。

 ☆堺市都市緑化センター賞(部門B):作品名「夜の映波橋」辻 長雄さん
大仙公園日本庭園の魅力のひとつである映波橋がライトアップの中でとても綺麗に撮れており、日本庭園の魅力を表現できていると感じました。

奨励賞作品 (13作品)

部門A『初夏の花道』みもり ひかるさん

部門A『まっしぐら』山本 道弘さん

部門A『堺のシンボル』内藤 薫さん

部門A『紅葉グラデーション』プティノワさん

部門A『八つ橋を渡る風』竹内 旻代さん

部門A『野鳥の楽園2』山﨑 誠一さん

部門A『「虎渓三笑」を想う』中嶋 有加里さん

部門A『菊花と並んで』藤田 敦子さん

部門A『揃って来ましたヨ!!』菅原 廸子さん

部門A『水鏡に映えて』久安 純一郎さん

部門B『鏡の庭』髙橋 正人さん

部門B『夜景観賞』辻 生子さん

部門B『庭園に浮かぶ灯』ケンタロウさん

第16回を数える当園の写真コンテストにたくさんのご応募をいただきありがとうございました。

来年度も、皆様の素晴らしい作品との出会いを楽しみにしております。

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